見出し画像

働くパパとその上司に色々と聞いてみた!【テーマ:育休を取得してからの働き方・変化について】

note編集部の大林です。
2021年6月に育児・介護休業法が改正され、2022年4月1日から段階的に施行されます。これに伴い当社でも育休の制度が変わります(気になる方は厚生労働省HPをご覧ください)
今回は、今年、育児休業(以下、育休)をした深津さんとその上司の山岡課長、そしてこれから育休取得予定の坂井さんにお集まりいただき、座談会を開催しました。
育休を取得するうえで本人が不安に思っていたことや、上司がグループ内で行ったサポート方法などをインタビューしました。

自己紹介

画像3

山岡課長(入社25年目) 写真左
所属:事業統括本部 国内事業部 港湾・海洋部 技術第三課
業務内容:国内の港湾施設、海岸施設、漁港施設の設計、維持管理補修計画、施工計画を担当
趣味:スポーツ全般(ゴルフ・サッカーなど)
深津コンサルタント(入社7年目) 写真中央
所属・業務内容:同上
趣味:テニス・旅行
育休取得:2021年6〜9月の3カ月間
坂井コンサルタント(入社2年目、中途入社、社会人10年目) 写真右
所属・業務内容:同上
趣味:バレーボール・野球観戦
育休取得:2021年12月の1カ月間予定

トークテーマ「育休を取得してからの働き方・変化について」

大林:今回のトークテーマは「育休を取得してからの働き方・変化について」です。私自身も、出産時に産休・育休を取得しましたが、ここ最近育休を取得される男性社員も増えているように感じています。当社でも年々、取得者および平均取得日数も増加傾向にあるようです。実際に取得された方から「取得することにより、より生き生き働けるようになった」などの前向きな声をよく聞きます。ではまず、深津さんが育児休業を取得した理由を伺ってもよろしいでしょうか?

深津:私が取得しようと思ったきっかけは2つあります。①コロナ禍ということもあって、里帰り出産ができなかったこと(両親はまだ子供に会えていないです…)、②産後から主体的に育児をしたいと思っていたこと、です。

大林:坂井さんが取得される理由はなんでしょうか?

坂井:私も理由は2つあります。①出産予定は11月末だったのですが両親とも遠方におり、里帰りは年始以降に考えていたこと、②私も早く育児に慣れたいと思っていたこと、です。

育休取得までのスケジュールは?

画像4

大林:育休を取得するにあたり、スケジュールの調整や上司への相談をしたかと思うのですが、どのように行われたのでしょうか?

深津:安定期に入る2020年11月頃に、山岡課長と部長に相談しました。取得期間については上司に相談する前に最近育休を取得した別の部の先輩に相談し、産後の大変だった時期を伺ったところ「3カ月」とのことだったので、それを参考にしました。山岡課長には育休取得期間中に自分が担当している業務の進捗状況や残りの検討内容、各検討内容の担当者を誰にしてもらうのが良いのか等を考え整理したうえで相談しました。

坂井:僕も安定期に入った頃に相談しました。僕が取得したい期間は繁忙期に差し掛かる年末の時期だったので、業務の状況をみて今年の10月頃に改めて相談するということで、お話しをしました。

大林:山岡課長は2人から相談された際にどのように感じましたか?

山岡:半年後、業務がどうなっているか想定できるものと、できないものがありました。ただ2人とも早めに相談してくれたおかげで、新規に受注する業務の件数、人員調整や課内のサポート体制など、その時々の状況に応じて、予め検討することができました。実際に深津さんが取得した期間は後輩や私自身がフォローして業務を執行しました。仮に3カ月だけ外部から人員を確保したとしても深津さんの代わりになるわけではないため、今回は私も含めた課のメンバーでフォローすることにしました。その時に感じたことは普段から余裕をもって業務執行を行っていなければならないということです。今回は「育休」という予め分かっていた予定でしたが、管理職はいかなる状況にも対応できるように「余力」を残しておくことは大切だと思います。

育休を取得してどうだったか

大林:実際に3カ月間取得した感想はいかがですか?

深津:育休期間を振り返ってみると育児に奮闘しており、あっという間でしたが、家族3人で貴重な時間を過ごすことができました。山岡課長をはじめ、課のメンバーが協力してくれたおかげで、復帰後もスムーズに業務に戻ることができました。とても感謝しています。

大林:パートナーからの反応はいかがでしたか?

深津:妻からは「先輩ママさんから産後は身体が悲鳴を上げているにも関わらず、子供のために無理をしがちになると聞いていました。里帰りも出来なかったので夫がいないと乗り越えられなかったと思う」と言われました。また、「自分も育休中で、そのうち復帰することを考えた際に、オムツ換え、お風呂、あやし方、遊び方など夫婦どちらがやっても同じようにできるのは、職場復帰後も心強いと感じた」とも言われました。睡眠サイクルが不規則で、理由もわからず泣き出す、ツラい新生児期~月齢の浅いころのお世話に専念できたことで、私自身も育児スキルがあがったように感じています。

育休を取得するにあたり不安なことや悩みとは

大林:育休を取得されるにあたり、不安なことや悩みはありましたか?

深津:休業することによるキャリアアップへの影響や周囲からの風当たり、上司からの印象など、不安はありました。社外の知人にも育休取得のことを相談すると「取らない方が良い・不在の期間を作らない方が良い」と言われたこともありました。これらの不安を解消するために当社の担当者に育休取得によるデメリットや社内での印象について相談しました。その際に現行の制度だとキャリアアップへの影響はないこと、近年取得者が増えているということを伺い、総合的に判断して取得することを決めました。

坂井:深津さんという前例があったので、不安は少なかったですし取得しやすかったです。私が不安に思っていたのは今抱えている業務に対して、進捗に遅れが生じないか、また、復帰後にスムーズに業務に戻れるか、不安を感じていました。この不安に対しては、私が育休を取得する1カ月間に課内で実施しておく業務内容を明確にし、復帰後にその結果を私が確認するというスケジュールを立てることで対応しました。

深津:確かに業務に対する不安も大きいですよね。私がメインとなって行っていた執行中の業務においても、発注者に不安を与えてしまうのではないかと懸念しました。私の場合は育休取得3カ月前に発注者にも育休を取得すること、また私が検討を完了しておくべき工程については早めに実施し、進捗や工期には影響がないことを報告しました。

大林:2人の悩みを聞いて、山岡課長はどのように感じましたか?

山岡:課長として、課のメンバーの不安に寄り添い、その時々の状況に応じて上手く対応していくことが仕事だと思っています。実際、誰かが不在するということは引継ぎの作業が発生したり、代わりに担当したりとイレギュラーな対応が必要となり、まったく平気だったというわけではありません。課内では執行業務のスケジュールなどを一元管理しており、課全体での工程や作業量を全員で共有しています。個人の作業量や進捗を可視化することで、普段から柔軟かつ適切に業務を執行できるように心がけています。

育休から復帰して変わったこと

大林:育休から復帰して3カ月が経ちましたが、仕事に対して何か変わったことはありますか?

深津:育休を取得したというよりも、子どもが生まれてから、仕事内容についての着目点・価値観が変わったように思います。例えば、防潮堤の避難階段に設置する転落防止柵の仕様検討を行った際に、乗り越えられない高さの検討の他に、柵の格子間隔を子どもが擦り抜けられないような短い間隔のものになっているか、厳重に確認するようになりました。
また、私たちが行っている公共事業は税金が使われており、子どもたちの将来のためにより安全に、より安く、より長く使える【良いもの】を設計しなければならないと改めて感じています。

大林:日々の業務についてはいかがですか?

深津:子どもの急な体調不良などを考慮して、常に業務の効率向上を考えています。例えば、検討の上流側である設計方針や設計条件等は私が迅速に完了させておき、後輩が担当する下流側の設計計算に充てる時間を稼いでおくなど、後工程を意識した作業を育休取得前以上に心がけるようになりました。

最後に…社員に向けてメッセージ

大林:社内でも育児休暇を取得している男性社員が増えていると冒頭にお話ししましたが、今後取得を考えている社員に向けて一言メッセージをお願いします。

坂井:育休を取得する際は育休前と復帰後のビジョンをしっかりと見据えたうえで、自ら調整することが大切だと思います。

深津:私自身、育休を取得して、仕事・家庭に対する意識が大きく変わりました。育休の取得を考えている人がいたら、ひとりで悩まず周りの人に相談することが大切だと思います。話を聞いてもらうだけで不安が解消されたり、今後の展望が見えたりすることもあるので、まずは「相談」から始めるのが良いと思います。

山岡:コンサルタントという職業は「相談役」、計画を立てることが得意なはずです。いかなる状況においてもコミュニケーションをとりながら一緒に考えていくことが大切だと思います。

画像3

大林:ありがとうございました!課内の取り組みなど大変参考になりました。社内で悩んでいる人がいれば、気軽に相談してみてくださいね!