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グリーンインフラ大賞受賞!ライフワークを仕事とつなげて社会に貢献する!

こんにちは。note編集部の大林です。
当社の社員が活動に参加している「里山グリーンインフラネットワーク」が第2回グリーンインフラ大賞「国土交通大臣賞」を受賞しました!
この活動に参加している鈴木さんにインタビューをしました。

今回受賞した「グリーンインフラ大賞」とは?

グリーンインフラ大賞とは、グリーンインフラ※1に関する優れた取り組みの事例を表彰し、広く情報発信することを目的に国土交通省が令和2年度から新たに創設した表彰制度です。
部門は、「防災・減災部門」「生活空間部門」「都市空間部門」「生態系保全部門」の4つがあり、今回は光栄なことに「生態系保全部門」で「国土交通大臣賞」を受賞することができました!
(参考リンク)グリーンインフラ官民連携プラットフォーム

※1:グリーンインフラとは
グリーンインフラとは、既存の人工的なインフラと機能を補いあうことで、気候変動や災害リスクが高まる将来の社会を安全で豊かにすることができます。また、災害時などの特別な時に役立つだけでなく、ふるさとの風景や、自然とのふれあいの機会の提供などを通して、まちの暮らしやすさや魅力の向上にも役立ちます。

自己紹介

鈴木さん (2)

環境部門に所属しており、生物多様性やカーボンニュートラルに向けた技術提案業務を行っています。
学生時代は生態系管理を学び、自然を「守る」だけでなく「活かす」ことで、複合的な地域課題の解決につながるグリーンインフラに興味を持ちました。入社後もこれまで関わっていた地域やお仕事でのつながりもあり、里山グリーンインフラネットワークの運営をサポートしています。

「里山グリーンインフラネットワーク」とは?

里山グリーンインフラネットワークは「自然を賢く活かした豊かな地域づくり」を目指し、個人や市民団体、研究者、行政担当者をつなぐ、メンバー非固定のネットワークです。千葉県の印旛沼流域を中心に活動しており、勉強会やワークショップ、現地視察会の開催、メーリングリストやWEBサイトでの情報共有等を行っています。これらを参加者各々が自身の活動に活かし、地域の水循環を意識した谷津の耕作放棄地の湿地化や脱炭素達成に向けたバイオ炭の活用など、よりよい活動につなげています。

活動内容は?

里山グリーンインフラネットワークは様々な立場のメンバーで構成されている事務局によって運営されており、そのなかで副代表を務めています。
里山グリーンインフラネットワークの取り組みの1つとして、「流域の健全性」の評価に向けて、台地で浸み込んだ水がどのような経路で谷津に湧き出るかといった印旛沼流域の地下水の流れを把握し、台地上の活動が谷津に寄与していること、水循環や生物多様性保全につながっていることを参加者に理解してもらい、活動意義やモチベーションの向上につなげています。

なぜ、この活動を行っているのか?

里山は人が管理することで成り立つ環境であり、自然を活用した地域づくりを実践していると言えます。グリーンインフラの活用により、地域の方が自身の活動と社会課題との関連性を認識し、地域活動のモチベーション向上につながることに、喜びを感じ、私のライフワークとなっています。
業界や年齢を超えたつながりを持つことは、新しい気づきとなり、とても勉強になります。

活動に対する会社の理解・応援

当社では、水循環に加え、海域でのブルーカーボンや都市域における緑化、グリーンインフラの機能評価等、グリーンインフラの推進に向け、様々な取り組みを行っています(当社HPリンク)。先ほど紹介した「流域の健全性」の評価では、当社の地質・地盤部や環境計画部の技術を活用し、印旛沼流域の地下水の流れを可視化し参加者の理解を深めました。仕事と自分がやりたいことを結び付けることで当社技術を活用し、より専門性の高い検討が可能となっています。
また、事務局運営などの活動は業務時間外での実施となりますが、上司の方々も私の資質向上につながる良い活動だと理解してくださり、応援をいただいています。

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今後やりたいこと

気候変動が進む将来、谷津の持つ治水、水質浄化、生物多様性保全といった多面的機能はますます重要になります。
今後は、水循環×生物多様性×流域(地域)の観点から、水が浸み込む台地の土地利用の管理や谷津生物の依存、災害時の水利用によるコミュニティの形成、里山の管理による地域との繋がり(幸福度や健康、活動のモチベーション)を見える化し、地域特性を活かした流域の健全性を評価することで、より良い地域づくりに向けた合意形成の支援をしていきたいです。
また、NbS※2やOECM※3を活用し、社会・経済・環境を上手く巻き込み、地域課題解決に向けて実践していきたいと考えています。

※2:NbS(Nature based Solution):自然に基づく解決策
※3:OECM(Other Effective area based Conservation Measure):その他の効果的な地域をベースとする手段

最後にひとこと

今回紹介した活動は私のライフワークとして行っているものですが、会社の目指すべき方向性と自分がやりたいことがうまくマッチし、仕事も活動もやりがいをもって、前向きに取り組むことができています。
私たちが暮らす地域の環境・経済・社会は日々変化し続けます。マイナスからゼロにするだけでなく、プラスにしていくことが、持続的可能な社会の実現につながるのではないかと思います。仕事にやりがいを持つのと同じように、地域の愛着や幸福度は人々の暮らしのなかで重要な要素であり、コンサルタントとしてそのなかにグリーンインフラの技術を活用し、暮らしやすさや地域課題の解決に貢献したいです。
既存技術を新たな視点で見直し、実現可能なちょっと新しいもの、新しい気づきを提供していきたいです!



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