生産性向上を図るBIM/CIMの展開~隅田川から橋を望む~
こんにちは!note編集部の遊佐です。
今回は当社が加入する日本構造物診断技術協会主催の「隅田川現場研修会」(実施日:2022年6月3日)で作成した動画のご紹介です!
当社のBIM/CIMに関する取り組み
当社は、労働生産性を高めるため、BIM/CIM(※)をいち早く取り入れてきました。BIM/CIMを推進するために、中心となって活動する社員を育成するための当社独自のCIM資格制度もあり、CIMマネージャー、CIMコーディネーター、CIMインストラクター、CIMモデラーの4つの区分を設けて推進しています。
今回の「隅田川現場研修会」は「隅田川橋梁群」を橋下からアプローチする企画です。この研修会に参加した当社は、水上バスの走行ルートと実際の船上からの眺望をBIM/CIMで制作し、隅田川橋梁群の現場研修会イメージを再現しました。
動画「隅田川橋梁ギャラリーをBIM/CIMで楽しむ」
動画作成者:上田さん(CIMマネージャー)
BGM:松谷さん(BGMも当社社員の作成です!)
動画作成者:上田さんのコメント
隅田川には色々な形式の橋が架かっています。吊橋である清州橋やアーチ橋の永代橋、厩橋、斜張橋の中央大橋、新大橋など【橋のギャラリー】と呼ばれるだけのことはあります。今回の企画は、これらの歴史的な橋に着目し、船を貸し切って橋の近くでわざわざスピードを落としてもらい、ゆっくりと橋独自の美しさを体験するというものです。
動画は、現場研修会の説明用資料として作成しました。通常の2次元図面ではどうしても臨場感が表現できません。そのため、当社が得意とするBIM/CIMソフトによる3次元化の技術を利用し、実際の船上からの見え方をモデル化しイメージを伝えようと考えました。研修会の当日は座学の講義が伸びたため、動画を視聴する時間が取れなかったので、日本構造物診断技術協会のホームページに載せてもらいました。
動画を見ていただき、臨場感をご体験してください。現場研修会の途中から大雨に遭遇したため、写真が暗くなってしまったのが心残りです。
参加者のコメント
今回の現場見学会は、隅田川橋梁群の建設に携わった元東京都建設局の方の講義の後、船の上から橋梁群を見学するという内容でした。船の上からの見学では、元東京都建設局の方の解説を聞きながら、隅田川橋梁群を間近で見ることができ、大変貴重な機会となりました。また橋の近くで船のスピードを落として下さったので、隅田川に架かるさまざまな形式の橋梁を細部までじっくり見学することができ、普段橋梁設計に携わる者としてとても勉強になりました。また私はこれまであまり隅田川沿いに行ったことがなく、隅田川のどこにどのような橋梁が架かっているか把握できていない状況でした。乗船前に上記のBIM/CIMによる動画を視聴していたので、船の航路と橋梁の位置関係に関して見学会の全体像を把握した上で橋梁群見学に臨むことが出来ました。動画のおかげでより理解が深まった見学会になったと思います。
今回の隅田川現場研修会は、船上からの隅田川橋梁郡の見学および、それら橋梁の技術美に関する講義からなるものでした。実際に隅田川橋梁郡の架橋に携われた元東京都建設局の方に解説いただき、とても貴重な機会になりました。BIM/CIMの動画は、実橋梁の見学前に拝見しましたが、多数ある隅田川橋梁郡を俯瞰的にかつリアルにとらえることができ、率直にすごい技術だなと感じました。当日は、途中から大雨により船内のモニターを用いた見学・解説に切り替わってしまいましたが、あらかじめ動画を視聴していたため、視界が悪い環境下でも実橋梁や周辺環境がイメージしやすく、船外からの見学と同様に意義のある研修であったと感じています。近年は実地での開催も難しく、数年ぶりの研修会開催とお聞きしました。オンライン講習会等の際も、こういった動画は非常に有効な資料になるのではないかと思いました。
さいごに
動画を見ると、BIM/CIMで作られたモデルの中を水上バスに乗って観光している気分を味わえます!隅田川には多くの橋が架かっており、改めてインフラ整備の偉大さを感じました!個人的に特に印象の深い橋を紹介すると、
★日本に現存する数少ない可動式(跳開)の「勝鬨(かちどき)橋」
約50年前の1970年を最後に閉塞していますが、その名残を感じる構造が魅力的です!
★力強いアーチ橋の「永代(えいたい)橋」
夜にライトアップされた様子は幻想的で素敵です!
みなさまも、お気に入りの橋が見つかるかも…!ぜひご覧ください。