World Water Week(世界水週間)2024の登壇レポート~水セキュリティ領域で世界をリードする日本企業の取り組みを紹介~
こんにちは!note編集部の藤井です!
2024年8月25日(日)~29日(木)の5日間、ストックホルム国際水研究所(Stockholm International Water Institute)が主催する世界の水問題について考えるイベント「World Water Week(世界水週間)2024」が開催されました。当社でサステナビリティ分野を担当する吉田さんが8月27日に登壇しましたので、その様子を吉田さんがレポートします。
World Water Week(世界水週間)2024とは?
毎年8月下旬、スウェーデンのストックホルムで開催される「World Water Week(世界水週間)」は、水問題に関する世界最大級の国際会議です。持続可能な水管理、気候変動、貧困削減など、世界が直面する多くの課題において、水が果たす重要な役割について議論されるこのイベントは、1991年にスウェーデン国際水研究所(SIWI)によって開始されました。
このイベントの目的は、水資源の持続可能な管理と保護の重要性を世界に訴え、政策立案者やビジネスリーダー、専門家、NGOなど、さまざまなステークホルダーが協力して解決策を見いだす場を提供することにあります。知識の共有にとどまらず、グローバルな行動を促進する重要なプラットフォームです。
2024年のテーマは「Bridging Borders: Water for a Peaceful and Sustainable Future(国境を越えた平和で持続可能な未来のための水)」であり、特に水の持続可能な利用とその保全についての議論が展開されました。
「World Water Week」の詳細につきましては、以下のURLをご確認ください。
開催概要
開催日:2024年8月25日(日)~29日(木)の5日間
会場:ストックホルム・シティ・カンファレンス・センター (Stockholm City Conference Centre)
主催:ストックホルム国際水研究所 (SIWI)
テーマ:「Bridging Borders: Water for a Peaceful and Sustainable Future(国境を越えた平和で持続可能な未来のための水)」
詳細は当社リリースをご確認ください。
レポーター紹介
2008年新卒入社
大学院では地質学を専攻。
入社後、国交省など官公庁向けのコンサルティング業務に従事。
現在は、民間企業向けサステナビリティコンサルティング事業の統括を行う。
民間向けサステナビリティコンサルティング事業では、水資源に関する戦略策定、リスク調査を中心にチームをリードするほか、気候変動、生物多様性、資源循環業務についても豊富な経験を有する。
<保有資格>
技術士(応用理学、建設、総合技術監理)
AWS Professional Specialist
経営学修士(MBA)
<学会・受賞歴など>
日本地下水学会 理事
内閣官房企業の健全な水循環の取組に関する有識者会議 委員
「World Water Week」での登壇内容は?
World Water Weekで私は、現地時間の8月27日9時から行われた「Sustainable Finance for Water Security through Standardized Reporting and Accountability(標準化された報告と説明責任を通じた水の安全保障のための持続可能なファイナンス)」というセッションに登壇しました。
セッションのスピーカーは、CDPグローバル、インドネシア グローバルコンパクトネットワーク、当社の3社で行い、パネルデスカッションでは、スカンジナビスカ・エンスキルダ・バンケン(SEB)、Water org.が加わり、議論が展開されました。
私はこのセッションで、「日本企業がCDP Watersecurityの領域でどのように世界をリードしているか」、「なぜ日本企業はCDPに情報開示を行うのか」、「どのようにして高いレーティング(評価)を獲得するようになったのか」について、サステナビリティコンサルティングの経験からお話ししました。また、パネルディスカッションでは、近年の欧州の情報開示規制の進展が、グローバルな標準化に与える影響についても議論しました。
会場の様子を紹介
初日は雨模様であったものの、2日目からは天候にも恵まれ、多くの来場者が集まりました。会場では複数のセッションが同時に開催され、各セッションのテーマによって聴講者の数にばらつきがありましたが、どのセッションも盛況でした。
2日目にはオープニングセレモニーが開かれ、ほぼすべての参加者がセンターホールに集結し、1000人以上は集まっていたと思います。3日目にストックホルムジュニア水大賞のセレモニー、4日目にストックホルム水大賞を受賞された東京大学の沖大幹教授の講演が行われました。
さいごに
World Water Weekは、学会とは異なる和やかな雰囲気という印象を受けましたが、参加者同士のネットワーキングが非常に盛んでした。今回初めての参加でしたが、グローバルから地域レベルの水課題までさまざまな水のテーマが話し合われ、参加者の出身や所属も多様で、とても刺激的でした。
今後もこのようなイベントに積極的に参加したいと思います。
編集部コメント
吉田さん、レポートをありがとうございました!
吉田さんの今回の登壇を通じて、日本企業は、CDP Watersecurityの領域で世界をリードしていることや、日本企業がどのようにして水資源の持続可能な管理に貢献しているか参加者にしっかりと伝えることができたのではないかと思います。
当社は、気候変動、水リスク、生物多様性、資源循環のテーマに対し、調査・評価、方針・戦略策定、情報開示を中心に支援する「サステナビリティNavi」を提供していて、当社は「CDP2023Aリスト」において、CDP水セキュリティ分野において最高評価のAスコアを獲得した36社のうち、11社の企業に支援・助言を行っています。
CDPについて、ご興味のある方は、ぜひ当社にお問い合わせください!